2018年7月2日月曜日

隊員/気象定常観測越冬隊員の場合


 この[隊員]ページ第59次南極地域観測隊の隊員のうち一部に個人的にインタビューをし、纏めたものです。個人の詳細については深く立ち入らず、内容は、

  • 南極での仕事 :何をするために南極に来たか
  • 南極に来た経緯:どうすれば南極に来られるか

に集約されています。


南極での仕事


 気象観測
 その中でも特に地上気象(温度計、風速計など)を担当。またS17の気象ロボット、雪尺観測なども担当している。

南極に来た経緯


 もともと地球化学科の研究室でフィールドワークに出た経験から、船関係の仕事がしたい、現場に出たい、いろいろな場所に行きたい、という理由で気象庁に入庁した。
 南極観測部に志願したのは、せっかくだから誰も行けないような場所に行きたい、という理由。

南極の感想


 南極はブリザードが吹き荒れ、非常に寒冷な気温となり、風が僅かな時間で大きく変わり、日本では体験できないような現象が起きるから、観測は面白い






管理人より


 南極の観測部門は基本観測と研究観測に分けられます。研究観測というのは基本的に研究者が属して各々の研究を行いますが、基本観測は定常観測やモニタリング観測といった、過去から継続して行われている観測を連続して行います。定常観測を受け持つのが気象庁職員で、越冬隊として5人来ています。今回紹介するのはそのうちのひとりです。

 気象庁の定常観測は単に観測してデータを取得するだけではなく、毎日の予報業務も受け持っており、毎日夕食後のミーティングでは、翌々日までのおおむねの天気や風速などを告知します。天気は言わずもがな重要な要素ですが、なんでもない日に秒速10メートルを、低気圧の接近に伴って秒速20メートルを、時には秒速30メートルを超える南極では、風速の予報は非常に重要で、外出禁止令や注意令も、気象の通報に基づいて行われます。

 今回は珍しいくらいまともな感想をもらいましたが、「地球化学科だったが入庁試験は物理だった」「そんなどうでもいいことは書かないでくれ」「南極では素晴らしい研究者の方々と出会えて光栄」「いやほんとほんと」などというコメントも並列していただきましたのであまり信用しないでください。理髪係なので二度髪を切ってもらいましたが、わたしは信用していません。

 ちなみに彼は先日、つまり南極に来ている間に第三子が産まれました。おめでとうございます。酷いブリザードの日だったため、仮称「ブリ男」という名前が勝手に他の隊員によって名付けられましたが、仮名が通らなくて何よりです。

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Maira Gall